『掛軸専門店』の福岡紙もの屋です。
古くから趣味で掛軸を集めておられる方や、先代から倉庫に眠っているものを売ろうとお考えの方もあるかもしれません。
さて、そんな掛軸ですが、売る時には一体いくらぐらいになるのでしょうか?
なんでも鑑定団のような金額で本当に売れるの?
近年の掛軸の相場について書いてみました。
掛軸の値段
- 掛軸は相場があってないようなもの
- 新しいものは二束三文
- 日本画の山水は人気が低迷
- 中国画はいまだに売れる
- 書の掛軸も売れる場合もある
1.掛軸は相場があってないようなもの
掛軸というのは、買いたい人がいれば売れます。
しかし、買いたい人がいなければ、全く見向きもされないものです。
実用品というより、嗜好品の宿命です。
Aさんは富士山の掛軸を3万円で買いますが、Bさんは全く興味がありませんから、値がつきません。
このように売る場所や人がいるかどうかが大きく影響されます。
それが業者にとっても一番難しいところです。
つまりそれが買取の際に、強気で買えるか、弱気の買い方になるかの違いです。
業者も売れるかどうかわからないものを買取はしたくないものです。
あなたが掛軸を売る際も、業者はある程度利益が見込める金額を提示してくると思います。
例えば、A店とB店の買取の査定金額に開きがあるのは、その掛軸を次に売る自信があるかないか。
業者にも生活がありますから、売れないかもしれないものを買うというような、無茶はしません。
2.新しいものは二束三文
高度成長期・バブル期に大量に作られた掛軸があります。
出来は良くないのですが、当時はお金が余っていたので、掛軸は何万円、何十万円という金額で売られていました。
残念ながらそのような掛軸は500円でも買取は厳しいのが現状です。
買った時の領収書は全くあてにならないと思っておいて下さい。
3.日本画の山水は人気が低迷
古い山の風景を描いた山水画は人気が低迷しています。
こちらも二束三文の場合が多いです。
どちらかというと、古い龍や鳳凰、鷹などの絵や美人画、武者絵などの方が、少しは人気が高いように思います。
また、当然ながら状態の良し悪しや、共箱の有無、購入経路などが分かれば高値になることもあります。
しかし、作者にもよりますが、なんでも鑑定団のような価格になることは、ほとんどないと思っておいて間違いないです。
4.中国画はいまだに売れる
中国バブルは過ぎたように思いますが、それでもまだ日本のものに比べて掛軸は売れているように思います。
ただし、当然ながら、これも古いものに限ったことで、バブル期に大量に日本人が中国旅行をして買ってきた、中国お土産の掛軸などは二束三文の場合がほとんどです。
5.書の掛軸も売れる場合もある
茶掛けや著名人の書の掛軸も売れることがあります。
茶道具の『茶掛』に関しては、昔ほど茶道をする人がいなくなったために、かなりの値崩れが起きています。
茶掛けの場合は少しのシミや折れがあると、売り物になりません。
また、共箱がないと値がつけにくくなります。
まとめ
日本社会は少子高齢化で、掛軸を掛けて愛でる方が少なくなりました。
また、床の間がない家が増え、掛ける場所がなくなりました。
その影響もあって、掛軸の価格は下がる一方です。
買取価格に期待をされると、ギャップに驚かれるかもしれません。
福岡紙もの屋は福岡県の秋月というところで細々と『掛軸の専門店』を営んでいます。
1点や2点では買取が難しいものでも、10点以上のまとめて買取も可能です。
また、他に当店が買取できるものがあれば、一緒に買取させて頂きます。
売却をお考えの方は一度ご一報下さい。
どのような掛軸を買取させていただくかについては『掛軸の買取』のページをご覧下さい。